"聖 夜" の 由 来

 1818 年のクリスマスの前日、ザルツザッハ川沿いのオーベルンドルフの古い船乗りの教会"聖ニコラウス"(右の写真)のオルガンが壊れて、役に立たなくなりました。
 副牧師ヨーゼフ・モーアはクリスマスにふさわしい"ミサ"にしたいと詩を作り、隣村の彼の友人の詩人で教師のフランツ・クサヴィー・グルーバーに作曲を依頼しました。
 二人は神聖な夜"クリスマス・イヴ"にモーアのギター伴奏で歌いました。ベスレヘムの素朴な話を書いた歌がオーベルンドルフの"船乗りの教会"から全世界に拡がりました。

 私はある年の"聖夜"、この古い船乗りの教会で幸せなクリスマスを迎えました。舞台効果満点の白い粒の雪が有頂天にしてくれました。屈強な山男の様な村人達はホットワインとポン菓子を手に、ありったけの幸せを話しあっていました。教会の前の小さな場所で市長の"ことば"、同時に山の上から3つのホルンが鳴り響き、クリスマス・キャロルが始まりました。
  雪のファンタジー。 私には別世界のお話でございました。

奏美ホール: 景山木美子